初心者になるための耳コピMIDI講座

ASIO Driver

はじめに

読み方は 「アジオ」 なのか 「アシオ」 なのか、どちらでしょうね?

【ASIO Driver とは】

簡単に言うと、DTM 用に特化したサウンドドライバ で、OS 標準の 「MME ドライバ」 や 「Direct Sound ドライバ」 と比べて、ソフト音源のレイテンシ (発音遅延) を大きく減らすことが出来ます。

ASIO 以外にもレイテンシ (発音遅延) を減らすドライバは存在しますが (WASAPI など) 、2011年11月現在では、まだまだ ASIO が主流になっているんじゃないかなーと思います。

【レイテンシ (発音遅延) とは】

簡単に言うと、「Domino のピアノロールで右クリックしてから、音が鳴るまでの時間 (MIDIキーボードのキーを押してから、音が鳴るまでの時間)」 です。

レイテンシ (発音遅延) が大きいと、ワンテンポ遅れて発音するため、打ち込みが非常に難しくなります。

一言でまとめると、ソフト音源の発音の遅れを少なくするためのものです。

【重要】

ここで言う 「ソフト音源」 とは、MSGS や スタンドアロン版の VSC や S-YXG50 のような 「MIDI デバイスとして使用するもの」 ではなく、 VSTi のように 「発音するためにはオーディオデバイスを設定する必要があるもの」 のことを指します。

例えば、MSGS は Domino のように 「オーディオデバイスの設定が存在しないもの」 からでも音が鳴ります。

(Domino にあるのは 「MIDIデバイスの設定」 だけです。)

この手の 「オーディオデバイスを設定しなくても発音するもの」 は、ASIO に未対応なので、ASIO Driver を使用することは出来ません。

(強制的に MME Driver 経由で発音されます。)

例えば、VSTi の場合は、ホストアプリ側にオーディオデバイスの設定が必ず存在します。

ASIO Driver を使用して レイテンシ (発音遅延) を減らすことが出来るのは、この手の 「発音するためにはオーディオデバイスを設定する必要があるもの」 だけです。

ASIO4ALL

代表的なフリーの 汎用 ASIO Driver です。

言葉を選ばないで説明すると、ASIO に対応していない サウンドカード や オーディオ IF を無理やり ASIO に対応させます。

これまた言葉を選びませんが、フリーなので安定性に難ありと言われています。

【重要】

ASIO 対応の 「オーディオIF」 と呼ばれる機材 (サウンドカードとか、USB オーディオとかの類) を購入済み (または購入予定) の方は、「ASIO4ALL」 を導入する必要はありません。

購入した機材のメーカーサイトより、その機材用の最新版の ASIO Driver を DL して、そちらを導入する方が安定して動作するかと思います。

※ 多くの場合は付属の CD や DVD に収録されているドライバは古いバージョンだと思われますので、そちらはインストールしないで メーカーサイトから最新版の ASIO Driver を DL して、インストールするようにしましょう。

導入方法については、MIDI講座の方で説明していますので、そちらをご覧下さい。

【関連ページ】

MIDI講座 ⁄ 序章 チュートリアル ⁄ #02 オーディオ環境の導入

オーディオ IF

サウンドカードとか、USB オーディオとかの類を 「オーディオ IF」 (オーディオ インターフェイス) と呼びます。

機材なので、フリーでは存在しません。

(知人から無料で貰う、なんてことは あるかもしれませんが。)

また、物理的な 「置き場所」 は もちろん、機種によっては 「電源 (コンセント) の空き」 も必要です。

値段はピンキリで、4,000円 くらいのものから 200,000円 を超えるものまであるようです。

※ 購入する前に ASIO (あと、OS も) に対応しているかどうかを確認しましょう。

【購入目的】

主な目的として、次のようなものが挙げられます。

【種類】

機材なので、接続するための部品 (差込口) が合わないと使用出来ません。

主に、次の3種類になるかと思います。

(もっとあるかもしれませんが。)

PC によっては、接続口が存在しない可能性がありますので、購入前に確認しておきましょう。

PCI は、基本的に PC のケースを開いて内部に差し込む必要があるので、作業中に汗をたらしたり、静電気などで PC が壊れる危険性があります。

USB や Firewire (IEEE 1394) は、その危険性が無い分、安全です。

【バンドル品】

付属のソフトのことです。

10,000円 を超える製品は、バンドル品として DAW が付属していることが多いです。

ちなみに、私は TTS-1 目的で 「Music Creator4 Audio Recording Pack」 (UA-1EX と Music Creator4 のセット) を購入しました。

※ Cubase や SONAR LE には TTS-1 が入っていません。

【まとめ】

DAW の上位版を購入する予定 or 既に購入している 方は、バンドル品は使わないでしょうから、無視して構いません。

録音目的の場合は、必要な端子の種類・数が揃っているものを選択しましょう。

いずれにせよ、製品情報は しっかりと確認しましょう。

「製品名 レビュー」 のような感じで検索サイトで検索すると、その製品の評判などを調べられます。

【重要】

決して安い買い物では無いので、きちんと調べてから購入した方が良いと思います。

(今の自分に必要なものかどうかも含めて。)


※ ASIO4ALL で特に不満を感じていない場合は、無理に購入する必要はありません。

【重要】 専用の ASIO ドライバを使用する

ASIO に対応している オーディオ IF は、専用の ASIO Driver が付属していると思いますので、そちらを使用します。

言葉を選ばないで説明すると、市販のものを購入した場合は、わざわざフリーの不安定なドライバを使う必要は無いわけです。

【重要】

※ 多くの場合は付属の CD や DVD に収録されているドライバは古いバージョンだと思われますので、そちらはインストールしないで メーカーサイトから最新版のドライバ を DL して、インストールするようにしましょう。

【重要】 トラブルはメーカーに丸投げする

【重要】

何かトラブルが発生した場合は、知識も無いのに自力で解決しようとせずに、メーカーのサポートにメールなり電話なりで相談しましょう。

例えば、初期不良の場合は無料で修理してもらえますが、自分でいじって更に壊してしまった場合は、初期不良だったとしても有料になってしまう可能性があります。

「使い方が分からない」 といったものも含めて、トラブルが発生した場合は、まずメーカーに相談して、単に設定が間違っているだけなのか、機材が壊れてしまったのか、初期不良の可能性はあるか、などを確認しましょう。

こちらは お金を出して購入した お客の立場なのですから、トラブルはメーカーに丸投げしてしまえば良いのです。

(通訳)

BBS やメールフォームで、私に オーディオ IF 関連のトラブルを 質問・相談 されても無視します。

FAQ

ASIO Driver にすると、VST の音が鳴らない

Q. ASIO Driver に設定すると、VSTHost の音が鳴りません。

A.

いくつかの原因が考えられます。

MIDI講座の方で説明していますので、そちらをご覧下さい。

【関連ページ】

MIDI講座 ⁄ 序章 チュートリアル ⁄ #02 オーディオ環境の導入

ASIO Driver にすると、他の音が鳴らない

Q. ASIO Driver に設定すると、VSTHost 以外の音が鳴りません。

A.

仕様です。

環境によっては、ASIO Driver に設定すると、VSTHost 以外の音が鳴りません。

【関連ページ】

MIDI講座 ⁄ 序章 チュートリアル ⁄ #02 オーディオ環境の導入

ちなみに、「.wav」 ファイルは VSTHost 上で鳴らせますので、VST と 「.wav」 ファイルを同時に鳴らすことは可能です。

「Domino と同期再生」 させることも出来ます。

【関連ページ】

MIDI講座 ⁄ 序章 チュートリアル ⁄ #02 オーディオ環境の導入


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