【ビブラートとは】
自動で音を揺らすパラメーターのことです。
音の揺れ方には色々と種類があるのですが、その内の 「音程の揺れ」 と 「音量の揺れ」 については、それぞれ次のように呼ばれます。
VOCALOID VSTi には 「ビブラート」 と 「トレモロ」、VOCALOID2 VSTi には 「ビブラート」 のイベントが存在していて、音程や音量を自動で揺らすことが出来ます。
【重要】
値を変更した直後に再生しても、うまく発音してくれません。
例えば、VOCALOID VSTi で Vibrato Type を 「0 : NotUsed → 1 : Normal」 に変更した直後に再生しても、発音してくれません。
Domino では、値を変更した時に そのイベントが送信されるのですが、「VOCALOID VSTi、VOCALOID2 VSTi」 では、それが 「無効」 ではなく 「保留」 扱いになっているようです。
そこで、再生する前に 「ダブルクリック → OK」 や 「イベント → イベントの送信」 で、CCM#334 --End of Note Message -- を送信しておくと、不要なノートイベントがリセットされて、きちんと発音されるようになります。
※ 頻繁に使用すると思われますので、「環境設定 → ショートカットキー」 で押しやすいキーに設定しておくことを推奨します。
※ 「イベント → イベントの送信」 にショートカットキーを設定します。
【重要】
VOCALOID 1 と VOCALOID 2 では、ビブラートの仕組みが大きく異なります。
CCM# | 1 | 2 | Name |
---|---|---|---|
307 | ◎ | ○ | Vibrato DB |
308 | ◎ | ○ | Vibrato Type |
308 | ◎ | △ | Vibrato Duration |
309 | ◎ | △ | Vibrato Delay |
1010 | ◎ | ◎ | Vibrato Rate |
1011 | ◎ | ◎ | Vibrato Depth |
1031 | ○ | × | Tremolo Depth (FX2 Depth) |
◎ ・・・ 必須 ○ ・・・ 有効 (必須ではない) △ ・・・ 存在するが無効 × ・・・ 存在しない |
【VOCALOID 1】
※ LOLA、LEON、MIRIAM をインストールしていない状態で 「0」 以外の値にすると揺れません。
※ Vibrato Type の有効な値は、Vibrato DB の値によって異なります。
※ Vibrato Duration の値が小さすぎると、途中で揺れが止まります。
※ Vibrato Delay で指定した位置から、揺れ始めます。
※ 両方ともが 「1」 以上でなければ揺れません。
※ 例えば、値を変更しない場合は、最初に 1回設定するだけで済みます。
VOCALOID 1 は規格に忠実な感じで、「必須イベントの全てが正しい値」 でないと揺れません。
また、VOCALOID 2 とは異なり、「Vibrato Rate、Vibrato Depth」 の値がノートオン毎にリセットされたりしません。
【VOCALOID 2】
※ 両方ともが 「1」 以上でなければ揺れません。
VOCALOID 2 では、完全に仕様が変わったようです。
ビブラートの長さ や ビブラートの開始位置 といった、設定が 面倒くさい 難しいパラメーターは無効になっています。
この辺は、Vibrato Rate と Vibrato Depth の入力位置でコントロールする感じになりました。
(両方の値が 「1」 以上になった位置、から揺れ始めます。)
さらに、Vibrato Rate と Vibrato Depth の値がノートオン毎にリセットされます。
これにより、わざわざ 値が 「0」 の Vibrato Rate と Vibrato Depth を入力する手間が省けます。
より初心者向けに (入力が楽な方向に) 仕様が変更されたと見て、良いと思います。
揺らしたいノートに ビブラートイベントを挿入します。
「挿入 → コントロールチェンジ(複数)」 または 「」 から、↑の画像の位置にビブラートイベントを挿入して下さい。
※ 「ノートイベントを追加する (ビブラート、アタック)」 フォルダの中の 「CCM#307-309」 にチェックを入れて、OK します。
「Vibrato DB と Vibrato Type の組み合わせ」 によって、ビブラートの種類を切り替えます。
【Vibrato DB】
Vibrato Type の種類を切り替えます。
[0] Default
[1] LOLA
[2] LEON
[3] MIRIAM
早い者勝ちな感じですね ^^;
それぞれのボーカロイドをインストールすると、Vibrato Type が追加されるようです。
【Vibrato Type】
ビブラートの種類を切り替えます。
※ Vibrato DB によって、種類が変わります。
※ テーブル (Gate欄に表示される文字) は 「DB : 0 Default」 のものになっていますので、他の Type を使用する時は、値を直接入力して下さい。
【例:lola 1 にする場合】
【例:Extreme 3 にする場合】
ビブラートの長さ (Duration) と 開始位置 (Delay) を設定します。
【Vibrato Duration】
ビブラートの長さ (音を揺らす時間) を CCM#305 Duration に対する割合 (%) で指定します。…たぶん。
ただし、「0 0.0%」 は 100% 扱いになるようです。
(00 : vibrato continued to next note )
※ テーブルの 「○.○ %」 は、単純に 「100 ÷ 127 × 値」 の計算結果を切り捨てしたものです。
【Vibrato Delay】
ビブラートの開始位置 (音が揺れ始める位置) をノートオンからの距離で指定します。…たぶん。
通常は、Vibrato Duration の値との合計を 「127 (100% または 99.9%)」 にします。
例えば、Vibrato Delay を 「30%」 にする場合は、「30%」 の位置から 残り 「70%」 分を揺らすということになるわけです。
例えば、Vibrato Delay を 「30%」、Vibrato Duration を 「50%」 にすると、途中で揺れが止まります。
※ テーブルの 「○.○ %」 は、単純に 「100 ÷ 127 × 値」 の計算結果を切り捨てしたものです。
(合計が 100% ではなく、99.9% になるのは そのためです。)
【設定方法】
本来なら、キッチリ設定した方が良いとは思うのですが、正直 「%」 の計算とか一々やってられないので、横着します。
100% でも問題無いと言えば無いのですが、リセットをするための隙間を空けておきたいので、少し減らします。
何となくキリが良い数値ということで、「120 94.4%」 と 「7 5.5%」 あたりでしょうか。
画像はキッチリ測っていませんが、だいたいこんな感じでノートの頭に 「5.5%」 分の揺れない部分が出来ます。
この部分に 「Vibrato Rate : 0」、「Vibrato Depth : 0」、「Tremolo Depth : 0」 を入れて、ビブラートをリセットします。
【Vibrato Rate】
ビブラートの速さです。
これがビブラートだとして、横 (←→) 方向の うねうね の速さが変わります。
(「波の数」 を増減させる感じ。)
【Vibrato Depth】
ビブラートの深さです。
これがビブラートだとして、縦 (↑↓) 方向の うねうね の深さが変わります。
(「波の大きさ」 を増減させる感じ。)
【リセットを掛ける】
【重要】
VOCALOID VSTi では、「Vibrato Rate、Vibrato Depth」 は最後に受信した値が維持されるので、使用する前にリセットを掛けておかないと うまく行きません。
ということで、ノートイベントの直後に 「Vibrato Rate : 0」、「Vibrato Depth : 0」 を入力しておきます。
※ 例えば、「挿入 → コントロールチェンジ」 のショートカットキーを 「X」 に設定している場合は、「X → 1010 → Enter → X → 1011 → Enter」 と入力します。
「1010 Vibrato Rato」 の 「Tick」 欄にカーソルを移動させてから、「Ctrl + ↑」 を押します。
すると、「1010 Vibrato Rato」 が 「---- 334 End of Note Message ----」 の下に移動します。
これで、ビブラートがリセットされるようになりました。
【使い方】
入力は、イベントグラフで行うと楽だと思います。
「イベントグラフ入力用」 フォルダの中の 「1010 Vibrato Rate」、「1011 Vibrato Depth」 をセットして、入力して下さい。
全部が全部そうとは限らないでしょうけど、基本的には ビブラートは 「だんだん深く」 掛けるものなので、Vibrato Depth は次の画像のように 「/」 型に入力するのが基本になると思います。
※ 絶対に 「/」 型にしなければならない、ということはありませんので、色々試してみて下さい。
【重要】
変化の無い (イベントグラフで平行線になるような) ビブラートは、聞いていて違和感を覚えるものなので、必ず何かしらの変化を付けるようにしましょう。
Vibrato Rate の方は、どうなんでしょうねー。
とりあえず、「/」 型に入力してみて、原曲と違っていたら形を変えてみる、という感じでしょうか。
要研究、ですね (- -)ゞ
音量を揺らすパラメーターです。
どうやらビブラートと連携しているようで、ビブラート未使用時には効きません。…たぶん。
これが音量の揺れの波だとして、縦 (↑↓) 方向の うねうね の深さが変わります。…たぶん。
(「波の大きさ」 を増減させる感じ。)
たぶん Vibrato Rate が横 (←→) 方向の うねうね の速さ (「波の数」 を増減させる感じ。) になると思います。
【使い方】
正直、よく分かりません。
どなたか研究して下ちぃ。
こちらも Vibrato Depth と同じく、イベントグラフで 「/」 型に入力するのが基本になるのでしょうか?
だとすると、リセットを掛けないといけませんね。
割とフェードアウトになっていることが多い (長い場合は特に) ので、原曲をよく聞いて、そういう部分は 「DYN : Dynamics (Expression)」 で最後の方の音量を下げておきましょう。
※ 画像はテキトーなので、原曲に近い感じになるように、色々実験してみて下さい。
揺らしたいノートに ビブラートイベントを挿入します。
「挿入 → コントロールチェンジ(複数)」 または 「」 から、↑の画像の位置にビブラートイベントを挿入して下さい。
※ 「ノートイベントを追加する (ビブラート)」 フォルダの中の 「CCM#307-309」 にチェックを入れて、OK します。
「Vibrato DB と Vibrato Type の組み合わせ」 によって、ビブラートの種類を切り替えます。
【Vibrato DB】
[0] Default
VOCALOID2 VSTi の場合は 「0」 で固定 と考えて良いと思います。
【Vibrato Type】
ビブラートの種類を切り替えます。
※ Vibrato DB によって、種類が変わります。
VOCALOID2 VSTi の場合は、何も考えずに Vibrato Type だけを変更すれば OK です。
VOCALOID2 VSTi では、無効のようです。
なので、無視して (初期値のままで) 良いと思います。
【Vibrato Rate】
ビブラートの速さです。
これがビブラートだとして、横 (←→) 方向の うねうね の速さが変わります。
(「波の数」 を増減させる感じ。)
【Vibrato Depth】
ビブラートの深さです。
これがビブラートだとして、縦 (↑↓) 方向の うねうね の深さが変わります。
(「波の大きさ」 を増減させる感じ。)
【使い方】
入力は、イベントグラフで行うと楽だと思います。
「イベントグラフ入力用」 フォルダの中の 「1010 Vibrato Rate」、「1011 Vibrato Depth」 をセットして、入力して下さい。
全部が全部そうとは限らないでしょうけど、基本的には ビブラートは 「だんだん深く」 掛けるものなので、Vibrato Depth は次の画像のように 「/」 型に入力するのが基本になると思います。
※ 絶対に 「/」 型にしなければならない、ということはありませんので、色々試してみて下さい。
【重要】
変化の無い (イベントグラフで平行線になるような) ビブラートは、聞いていて違和感を覚えるものなので、必ず何かしらの変化を付けるようにしましょう。
Vibrato Rate の方は、どうなんでしょうねー。
とりあえず、「/」 型に入力してみて、原曲と違っていたら形を変えてみる、という感じでしょうか。
要研究、ですね (- -)ゞ
割とフェードアウトになっていることが多い (長い場合は特に) ので、原曲をよく聞いて、そういう部分は 「DYN : Dynamics (Expression)」 で最後の方の音量を下げておきましょう。
※ 画像はテキトーなので、原曲に近い感じになるように、色々実験してみて下さい。