初心者になるための耳コピMIDI講座

#02-05 SoundFont の使い方

【警告】 ヘッドフォンは危険…かも!?

【警告】

VST は、音色 または 設定によっては 予想外にでっかい音 で鳴ったり、「ザー!」 とか 「バチバチッ!」 という感じの 激しいノイズ が発生することがあります。

そのため、ヘッドフォンで作業をしていると 耳を傷める危険性が無きにしも非ず。

ご注意下さい。

個人的に、VST による編集は 「ノイズとの戦い」 になると考えています。

いつ何時 「ノイズや爆音」 が発生するか分かったものじゃないので、作業中はスピーカーを使用した方が安全だと思います。

※ 当たり前ですが、「スピーカーならノイズや爆音が発生しない」 というわけではありません。

ヘッドフォンと同じ頻度で発生しますが、「耳元で爆音が鳴る」 よりは、耳へのダメージは少ないだろう。という意味です。

(その代わり、近所迷惑度が段違いですが…。 ^^;)

【重要】 音を鳴らすための設定

VSTHost の 「Engine → Run」 にチェックが入っていることを確認します。

【重要】

「Run」 にチェックが入っていないと、音が鳴りません。

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※ 「Run」 アイコンでも状態を確認出来ます。

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Domino の設定

Domino の 「ファイル → 環境設定 → MIDI-OUT」 を次のように設定します。

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※ 設定を変更したら、「ファイル → 新規作成」 しておきましょう。

SoundFont を使用するための手順

SoundFont を使用するための手順を簡単に説明します。

【SoundFont とは】

「SoundFont Player」 と呼ばれるソフト上で読み込んで使用するタイプの 「音源」 です。

無料のものから有料のものまで、何千種類とあるようです。

【SoundFont Player とは】

SoundFont を読み込んで、「音源」 として使用する機能を持ったソフトです。

例えば、ピアノの SoundFont を読み込むとピアノの音が、ドラムセットの SoundFont を読み込むとドラムセットの音が鳴らせるようになります。

ここでは、「SoundFont Player の VSTi」 である 「sfz」 を使用します。

  1. まずは 「sfz」 を起動します。

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  2. 起動した sfz を、Domino のトラックと関連付けます。
    (Domino の 「どのトラックから音を鳴らすか」 を設定します。)
    1. Domino の 「トラックのプロパティ」 の 「ポート」 欄で、「使用する 仮想MIDIケーブル」 を確認します。

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    2. sfz の 「MIDI Parameters」 アイコンをクリックして、「MIDI Input Devices」 タブで、先ほど確認した 「使用する 仮想MIDIケーブル」 を選択して、OK します。

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      【重要】

      「Filter Settings」 は設定しません。

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      ※ sfz は、マルチティンバー音源ですので、受信 Channel を制限する必要はありません。

      【マルチティンバー音源】

      単体でも、複数の音色を同時に使用することが出来る音源を 「マルチティンバー音源」 と呼びます。

      (sfz、Proteus VX、Independence Free など。例えば、MSGS や MidRadio Player の内蔵音源なども、マルチティンバー音源です。)

      【シングル音源】

      単体では、一つの音色しか使用出来ない音源を 「シングル音源」 と呼びます。

      (Synth1、mda Piano、Magical 8bit Plug など。)

  3. 「MIDI Input Devices」 の設定が完了した sfz を、「Out」 に接続します。

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  4. sfz の 「Plugin Edit」 アイコンをクリックして、GUI を表示します。

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  5. sfz の初期設定として、「MODE」、「QUALITY」、「EFFECTS」 の 3つを設定します。

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    ※ 赤線で囲んだ部分をクリックして、値を変更します。

    ※ レジストリに登録されますので、毎回行う必要はありません。

    (1回だけで済みます。)

    それぞれの意味については、関連サイトに詳しく書かれていますので、参照して下さい。

    まあ、基本的には 「MODE : PR32」、「QUALITY : draft」、「EFFECT : On」 で良いかと思います。

    ※ 環境によっては、「MODE」 の 「SF32、SF16」 が使用出来ないようです。

    (「メモリが足りない」 的なエラーが出てしまいます。)

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    噂によると、メモリの判定部分に不具合があるようで、想定以上の量のメモリ (4GB以上?) が検出されると 「メモリが足りない」 と誤判定されてしまう、とか何とか。

  6. 「FILE」 の横のマスをクリックして、使用する SoundFont を読み込みます。

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    ここでは、「GeneralUser GS SoftSynth v○.○○」 を読み込みます。

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    ※ 2回目以降は 「FILE」 の横の 「三角ボタン?」 で、履歴から選択出来ます。

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    【関連ページ】

    Software ⁄ その他

【まとめ】

  1. VSTHost 上で sfz を起動する。
  2. Domino のトラックと関連付ける。
    (「MIDI Input Devices」 を設定する。)
  3. 「Out」 に接続する。
  4. GUI を表示して、使用する SoundFont を読み込む。

これで、Domino のトラック上から SoundFont の音が鳴らせるようになります。

※ エクスポートしておくと便利です。

毎回行うのは面倒ですので、設定済みの状態をエクスポートしておきます。

これで、次回からは 「File → Import Performance...」 で読み込むだけで、即座に SoundFont を使用出来るようになります。

音色を変更する方法

SoundFont の音色を変更する方法を、簡単に説明します。

【Program Change から音色を選択する】

イベントリストの Program Change で、音色を選択します。

  1. Domino のイベントリストペインで、「PC:○○」 をダブルクリックします。

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    【イベントリストペインが表示されていない場合】

    「表示 → イベントリストペイン → イベントリストペイン」 または 「ツールバーの 画像読み込みエラー アイコン」 をクリックして、イベントリストペインを表示します。

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  2. 「プログラムチェンジイベントのプロパティ」 で、使用する音色を選択します。

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    【音色リストが正しく表示されていない場合】

    「Domino の設定」 (「ファイル → 環境設定 → MIDI-OUT」 の 「音源(音源定義ファイル)」 の設定) をやり直して下さい。

【Filter、ADSHR で音色作りをする】

次のイベントの値を変更することで、ある程度の音色作りをすることが出来ます。

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それぞれのイベントの意味については、Domino の 「ステータスバー」 や 「イベントリストでダブルクリックすると読める説明文」 に一言ずつ書いてありますので、読んでおいて下さい。

読んでみて意味が分からなくても、値を変更すれば効果が現れます。

パラメーターの効果については、頭だけで理解しようとするのではなく、「耳で効果を確認」 するようにしましょう。

その上で、説明文の意味を考えれば、何となくでも分かるようになるんじゃないかなーと思います。

※ 音色作りをしない (サウンドフォントの音色をそのまま使用する) 場合は、これらの値は初期値のままで構いません。

複数の SoundFont を同時に使用する方法

sfz を複数起動して、それぞれが別々の SoundFont を読み込むことで、複数の SoundFont を同時に使用することが出来るようになります。

【重要】

必ず、別々の 「.dll」 ファイルを読み込んで起動して下さい。

(同じ 「.dll」 ファイルを読み込まないで下さい。)

※ sfz は、同じ 「.dll」 ファイルを読み込んで 「複数起動すると正常動作しない (爆音ノイズが発生する)」 という不具合があります。

【関連ページ】

#02-02 VST の導入方法

  1. Domino の 「ファイル → 環境設定 → MIDI-OUT」 で、複数の 「仮想MIDIケーブル」 と 「SoundFont 用の定義ファイル」 を設定しておきます。

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  2. VSTHost の 「File → Import Performance...」 で、1つ目の SoundFont の設定をインポートします。

    【重要】

    既に1つ目の SoundFont 用の sfz が起動している場合は、インポートしないで下さい。

    ※ sfz は、同じ 「.dll」 ファイルを読み込んで 「複数起動すると正常動作しない (爆音ノイズが発生する)」 という不具合があります。

    【関連ページ】

    #02-02 VST の導入方法

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  3. 「2つ目の SoundFont 用のトラック」 を追加します。
    1. トラックセレクトペイン上で 「右クリック」 して、「デフォルトトラックの追加」 を選択します。

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    2. 「2つ目の SoundFont 用の定義ファイルを設定したポート」 を選択して、OK します。

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  4. 2つ目の SoundFont を読み込みます。
    1. 2つ目の sfz を起動します。

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    2. Domino のトラックと関連付けます。

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    3. 「Out」 に接続します。

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    4. GUI を表示して、2つ目の SoundFont を読み込みます。

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これで、Domino のそれぞれのポートのトラックから、別々の SoundFont の音が鳴らせるようになります。

せっかくなので、2つ目の SoundFont の設定をエクスポートしておきましょう。

  1. 1つ目の sfz の 「×」 アイコンをクリックして、1つ目の sfz を閉じます。

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    【重要】

    ※ 2つ目の sfz だけが起動している状態にします。

  2. 「File → Export Performance...」 で、2つ目の SoundFont の設定をエクスポートします。

    【重要】

    「File → Auto Save PlugIn Banks」 にチェックが入っていることを確認して下さい。

    (※ 入っていない場合は、保存する前に チェックを入れて下さい。)

    ※ 「File → Autosave PlugIn Banks」 にチェックが入っていないと、VST のパラメーターが保存されません。

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これで、次回からは 「File → Import Performance...」 で2回読み込むだけで、VSTHost 側の設定が完了することになります。

FAQ

Ch.01 以外のトラックの音が鳴らない

Q. Ch.01 以外のトラックの音が鳴りません。

A.

Domino で頭から演奏して下さい。

デフォルトでは、Ch.01 以外は音色が読み込まれていないため、音が鳴りません。

Domino で頭から演奏して、Program Change を受信させることで、音色が読み込まれて音が鳴るようになります。

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